上原記念生命科学財団_研究報告集vol39_デジタルブック用
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(1カルボニルストレスに着目した精神疾患発症機序の解明〇〇大学 〇〇科新井 誠上原記念生命科学財団研究報告集, 39 (2025) )2darmDSMFCA2 .6 1 3 ×1 0 -2 ±6 . 0 0 6 ×1 0 -42 . 4 2 3 ×1 0 -2 ±5 . 9 4 3 ×1 0 -4D eca y co n sta n t (sec-1)8 . 4 5 3 ×1 0 -2 ±3 . 6 6 5 ×1 0 -32 . 6 9 6 ×1 0 -2±6 .9 5 7 ×1 0 -4上原記念生命科学財団研究報告集, 39(2025) X 線1分子追跡法を用いた細胞表面動態解析 66XX 線線 11 分分子子解解析析にに基基づづくくウウイイルルスス粒粒子子形形成成機機構構のの解解明明 X線1分子解析に基づくウイルス粒子形成機構の解明長長崎崎大大学学 高高度度感感染染症症研研究究セセンンタターー ウウイイルルスス感感染染病病態態研研究究分分野野 長崎大学 高度感染症研究センター ウイルス感染病態研究分野エボラウイルスは、ひも状の巨大なウイルス粒子を産生することが知られており、この過程において、ウイルスが コードする主要マトリックスタンパク質 VP40 が関与する。VP40 は 2 量体として形質膜内膜に集積し、さらに多量体を形成することで野生型ウイルスと同様の形態を保持するウイルス様粒子を細胞表面から放出する。エボラウイルスは、粒子形成の際に形質膜をエンベロープとして獲得することから、このプロセスにおいて大規模な形質膜画分の喪失が 生じると予想される。その一方で、ウイルス粒子産生細胞の表面積は正常細胞とほぼ同等であることが見出された。 加えて、これまでの解析から、VP40 が形質膜を標的とした Rab11 依存的小胞輸送とそれに引き続くエキソ サイトーシスの促進、またエンドサイトーシスの抑制を誘導するという新規知見を見出した。以上の結果は、VP40 が感染細胞の形質膜の恒常性を維持することで、効率良いウイルス粒子形成に寄与する可能性を示唆している。本研究では、バイオイメージング技術と X 線 1 分子解析技術の異分野融合により、ウイルス粒子形成に伴う生体膜の微細運動を高い精度で検出する新規解析系の創出とこの過程における分子機構の解明を目的として以下の検証を行った。 【【方方法法】】アフリカミドリザル上皮細胞由来 Vero-E6 細胞に VP40 を発現させ、免疫染色法および蛍光タンパク質を 用いた生細胞イメージングにより、ウイルス粒子形成に伴う生体膜および細胞骨格の動態を解析した。さらに、基板上で培養した Vero-E6 細胞に VP40 を発現させ、X線 1 分子追跡法を用いて細胞表面の動態を解析した。 【【結結果果】】本研究では、VP40 を発現させた細胞において、微小管が Rab11 陽性小胞と共に形質膜近傍に局在することを確認した。加えて、VP40 の形質膜への集積に伴いアクチン重合が誘導され、さらに細胞骨格の制御に関与する Rho ファミリーGTPase が細胞表面で活性化されることが明らかとなった。これらの GTPase に対する阻害剤の添加、 あるいはドミナントネガティブ型変異体の発現により、ウイルス粒子形成が抑制された。以上の結果から、VP40 は Rho GTPase 依存的に細胞骨格のリモデリングを介して生体膜の動態を変化させる可能性が示唆された 本研究において、研究分担者である佐々木博士(東京大学)が開発した X 線 1 分子追跡法を活用した。この手法は、基板に固定した金ナノ結晶で標識された目的分子に X 線を照射し、回折スポットを追跡することで、1 分子レベルの 運動を高時間分解能・高精度で計測可能とするものである。本研究では、VP40 発現細胞の表面における微細な運動性を解析した。その結果、野生型 VP40 を発現した細胞では表面運動が有意に増加した一方で、二量体形成能を欠く L117R変異体および多量体形成能を欠く I307R 変異体を発現した細胞では、表面運動は対照細胞と同程度であった(図参照)。 これらの結果から、VP40 が形質膜内膜に集積してウイルス粒子を放出する過程において、細胞膜表面の運動性を亢進させる可能性が示唆された。また、上記の解析と並行して、VP40 と相互作用する宿主因子の網羅的同定を質量分析法により進めており、今後は得られたデータをもとに、VP40 によって誘導される膜動態の変容および X 線 1 分子追跡法で明らかになった表面運動の実態をさらに詳しく解析し、その分子機構の解明を目指す予定である。 66南南保保 明明日日香香 南保 明日香【【研研究究背背景景とと目目的的】】フィロウイルス科に属するエボラウイルスは高い致死率を伴う重篤なエボラ出血熱を引き起こす。Con trolV P4 0 -L1 1 7 RD ecay co n stan t (sec-1)ACF (自己相関関数)ControlVP4 0 -L1 1 7 RVP4 0 -I3 0 7 RW ild Type VP4 0ControlW TL1 1 7 RI3 0 7 RW ild Typ e V P4 0V P4 0 -I3 0 7 R

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