上原記念生命科学財団_研究報告集vol39_デジタルブック用
218/224

1カルボニルストレスに着目した精神疾患発症機序の解明〇〇大学 〇〇科新井 誠上原記念生命科学財団研究報告集, 39 (2025) 上原記念生命科学財団研究報告集, 39(2025) 本研究の全体像 190CCDDXX22 低低発発現現大大腸腸癌癌のの細細胞胞起起源源にに基基づづくく新新規規治治療療法法のの開開発発 CDX2低発現大腸癌の細胞起源に基づく新規治療法の開発国国際際医医療療福福祉祉大大学学三三田田病病院院 外外科科 国際医療福祉大学 三田病院 消化器外科大腸癌の死亡数は増加の一途にあり、サブタイプに応じた最適化治療の確立が喫緊の課題である。我々は、大腸癌の予後不良なサブタイプとして、腸管の発生や維持に不可欠なマスター遺伝子であるホメオボックス転写因子 CDX2 の発現が低下した大腸癌に注目してきた。CDX2 低発現大腸癌は通常は根治切除のみで経過が良好であるステージ 2 の病期でも極めて予後が悪く術後の転移再発率が高い。 本研究では CDX2 低発現大腸癌の遺伝子特性を明らかにするために、臨床検体のシングルセル解析を行った。また、CDX2 低発現大腸癌と大腸癌関連マイクロ RNA の関係を明らかにするために、大腸癌細胞株 HCT116 を用いて、CDX2 の発現した細胞を作製し、リアルタイム PCR 法で大腸癌関連マイクロ RNA の変化を評価した。また、TCGAを解析し、CDX2 と大腸癌関連マイクロ RNA の発現を解析した。さらに、大腸癌臨床検体の免疫組織学的染色を行い、CDX2 低発現群と高発現群に分け、血漿中の細胞表面マーカーの発現を ELISA で評価した。 CDX2 低発現大腸癌における大腸癌関連マイクロ RNA の発現解析を行い、同大腸癌では miR-221 の発現が著明に上昇していることを明らかにした。さらに、大腸癌患者の血漿の解析を行う事で、CDX2 低発現大腸癌は通常の大腸癌とは異なる細胞表面マーカーの上昇がみられ、新たなバイオマーカーとなる可能性が示唆された。本研究では、CDX2低発現大腸癌を多角的に解析することで、CDX2 低発現大腸癌の細胞起源の解明につながる知見を得た。今後は、薬剤負荷試験等の臨床応用を目指した研究を展開していく予定である。 現在の所属:東京大学 医科学研究所 現在の所属:東京大学 医科学研究所190向向山山 順順子子 向山 順子

元のページ  ../index.html#218

このブックを見る