1カルボニルストレスに着目した精神疾患発症機序の解明〇〇大学 〇〇科新井 誠上原記念生命科学財団研究報告集, 39 (2025) 上原記念生命科学財団研究報告集, 39(2025) 162脳脳動動脈脈瘤瘤治治療療用用デデババイイスス WWEEBB のの為為のの治治療療計計画画技技術術のの開開発発 脳動脈瘤治療用デバイスWEBの為の治療計画技術の開発東東京京理理科科大大学学 工工学学部部 機機械械工工学学科科 山山本本研研究究室室 東京理科大学 工学部 機械工学科 山本研究室において対角線状にワイヤー素線を配置することで、留置後の WEB におけるワイヤー形状を再現する手法を開発した。実際に WEB により治療を行った代表症例 1 例に対してこの手法を適用し、得られた留置後 WEB のワイヤー形状と脳動脈瘤の三次元形状に対して非構造格子を生成することで、有限体積法による CFD 解析を実施した。 【【結結果果とと考考察察】】計画通り、選定した 100 例全てに対して WEB の留置実験を行うことが可能であった。対象動脈瘤の 平均サイズは 5.2 mm であり、臨床において WEB 留置の検討対象となる中型サイズの脳動脈瘤であった。WEB 留置実験の結果、87 例において最適サイズの WEB を選定できた一方、オーバーサイズとなった症例が 2 例、アンダー サイズとなった症例が 4 例、最適サイズが存在しなかった症例が 7 例であった。これらのデータを活用し、機械学習 モデルのプロトタイプを構築した結果、WEB サイズ予測の正解率は約 57%であった。また、開発した WEB の ワイヤー形状再現手法を代表症例に適用したところ、留置後の WEB の形状を再現することが可能であった。さらに、2 つの手法(①微細な構造格子を生成する手法、②重合格子法を応用する手法)を構築し、それぞれにおいて CFD 解析を実施した。CFD 解析の結果、WEB 留置前後での脳動脈瘤内における血行動態の変化を定性的かつ定量的に評価することが可能となった。いずれの手法においても、WEB 留置により血流が整流されたことが確認できた。また、 重合格子法を応用した手法の場合、脳動脈瘤内の平均流速は WEB の留置前後で 16.6%減少した。一方、各ワイヤーに対して微細な構造格子を生成する手法の場合、平均流速の減少率は 53.5%となった。両手法における減少率の違いは、重合格子法における格子解像度の不足が影響した可能性がある。一方で、重合格子法は計算コストを低減できるため、今後の研究では解析精度と計算コストのバランスを考慮した最適な格子サイズの条件を検討する必要がある。更に、CFD 解析より脳動脈瘤壁面の圧力、および壁面せん断応力を算出することが可能であった。本研究で解析対象とした代表症例では、術後の経過観察において脳動脈瘤の閉塞が確認された。先行研究において、血流速度が高いと血栓形成を阻害する可能性があると指摘されているが、本症例では WEB 留置後の血流速度の大きな減少により、脳動脈瘤が 閉塞した可能性があると考えられる。 【【結結論論】】個別の症例に対して最適なサイズの WEB を選定可能な機械学習モデルと、WEB 留置後の脳動脈瘤内に おける血流を評価可能な CFD 解析の技術を構築することが可能であった。今後、更に研究を発展させることで臨床 応用が期待される。 【【発発表表】】 1) 2024 年 11 月 第 40 回日本脳神経血管内治療学会学術集会、口頭発表 162藤藤村村 宗宗一一郎郎 藤村 宗一郎【【背背景景とと目目的的】】脳動脈の一部がコブ状に膨らむ疾患である脳動脈瘤への治療に用いられている WEB(Woven Endo Bridge)は近年認可された比較的新しいデバイスであるが、留置失敗率の高さが問題となっている。留置失敗の原因は、個別の脳動脈瘤の大きさや形状に応じて適切なサイズの WEB を選定できていないためである。また、適切なサイズのWEB を留置しても、目的通りに脳動脈瘤内が閉塞せず、再治療が必要となる場合がある。脳動脈瘤閉塞には血行動態が関与していると報告されているが、既存の画像診断装置等を用いて術前に WEB 留置後の血行動態を把握することは出来ない。本研究ではこれらの課題を解決するため、最適サイズの WEB を予測可能な機械学習モデルの構築と、WEB留置後の脳動脈瘤に対する CFD 解析技術の構築を目的とした。 【【方方法法】】過去に診断治療した脳動脈瘤より 100 例を選定し、術前血管造影画像より内腔のある脳動脈瘤 3D プリント モデルを造形した。造形したモデルに複数種類 WEB を留置し、各症例の最適なサイズの WEB を調査してデータ ベースに反映した。データベースを元に脳動脈瘤の大きさや患者情報から、症例に応じた最適な WEB サイズを予測 可能な機械学習モデルを構築した。また、脳動脈瘤を元にした三次元形状に対して等間隔で構造格子を生成し、各格子
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