上原記念生命科学財団_研究報告集vol39_デジタルブック用
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/0)%001カルボニルストレスに着目した精神疾患発症機序の解明〇〇大学 〇〇科新井 誠上原記念生命科学財団研究報告集, 39 (2025) (ytivitisneSEFR es p o n siveN o n-res p o n siveROC curve10080604020100 - Specificity (%)20406080100Responsive vs. Non-responsiveP < 0.01*21020040302010上原記念生命科学財団研究報告集, 39(2025) 148大大腸腸癌癌幹幹細細胞胞をを用用いいたた FFGGFFRR 阻阻害害薬薬のの感感受受性性診診断断法法のの開開発発 大腸癌幹細胞を用いたFGFR阻害薬の感受性診断法の開発田田附附興興風風会会 医医学学研研究究所所 北北野野病病院院 消消化化器器外外科科・・腫腫瘍瘍研研究究部部 田附興風会 医学研究所 北野病院 消化器外科 腫瘍研究部近年、新規分子標的治療薬として、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)阻害薬が注目されている。2019 年以後、FGFR3 または FGFR2 遺伝子変異を有する尿路上皮癌と FGFR2 遺伝子転座を持つ胆道癌、FGFR1 融合遺伝子を 有する血液がんに対し、米国 FDA で FGFR 阻害薬が承認された。しかし、本邦で最も罹患数の多い大腸癌に対しては、いまだ承認に至っていない。その原因として、FGFR 阻害薬の効果を予測するバイオマーカーが明らかでなく、 適格患者の選択が難しいことが挙げられる。 著者は、大腸癌患者由来癌幹細胞スフェロイドを用いた先行研究で、FGFR遺伝子とEGFR遺伝子の mRNA 発現レベルの比「F/E」が、FGFR 阻害薬の効果予測に有用なバイオマーカーとなる可能性を初めて報告した(Kitano S, Yamamoto T, et al. 2022)。この先行研究に基づき本研究では、「F/E」と FGFR 阻害薬感受性レベルとの相関についてさらなる検証を行い、計 70 株以上の大腸癌幹細胞スフェロイドにおいて同様の結果を得た。一方、一部の固体に おいては、「F/E」診断において良好な感受性が予測されるにもかかわらず、実際には感受性が不良な例外株が存在することも判明した。この耐性メカニズムについて分子生物学的に検証し、論文投稿準備中である。今後、実臨床においてFGFR 阻害薬が大腸癌に適用可能となれば、投薬前に効果が期待できる患者のみを抽出する上で、患者層別化に活かせる重要な結果が得られたと考えている。 また上記の研究をさらに発展させ、FGFR 遺伝子が患者の予後を予測するバイオマーカーとなりうるかについても検証するため、大腸癌症例 100 例から樹立した癌幹細胞スフェロイドを利用して RNA-seq 解析を行い、FGFR、EGFRの発現レベルと予後との関連性を検証した。結果として、術後再発例は、非再発例より有意に FGFR4 発現レベルが 高いこと、また FGFR4 高発現は無再発生存率(RFS)に影響を与える独立予後不良因子であることが判明した。本 研究結果も、現在論文投稿準備中である。 これまで、大腸癌においてFGFR遺伝子が果たす役割は明らかにされていなかったが、この研究結果によって、FGFRの過剰発現が大腸癌の再発や予後に負の影響を与える重要な因子となりうることが分かった。FGFR 過剰発現が 見られる患者においては、術後に一層慎重なサーベイランスが求められることに加え、再発予防を目的とした集中的な術後補助化学療法が必要となる可能性が示唆される。 【【発発表表】】 1) 2024 年 4 月 日本外科学会定期学術集会 一般口演発表 2) 2023 年 7 月 日本消化器外科学会総会 ポスター発表 F/E(FGFR 遺伝子と EGFR 遺伝子の mRNA 発現レベルの比)と FGFR 阻害薬感受性の関連 148山山本本 健健人人 山本 健人AUC = 0 .8 4 19 5 % CI ; 0 .6 8 4 ‒ 0 .9 9 9P < 0 .0 1図図22

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