1カルボニルストレスに着目した精神疾患発症機序の解明〇〇大学 〇〇科新井 誠上原記念生命科学財団研究報告集, 39 (2025) 上原記念生命科学財団研究報告集, 39(2025) マコラシン誘導体の化学酵素ハイブリッド合成 88環環状状ペペププチチドド抗抗生生物物質質のの化化学学酵酵素素ハハイイブブリリッッドド合合成成 環状ペプチド抗生物質の化学酵素ハイブリッド合成東東京京薬薬科科大大学学 薬薬学学部部 薬薬品品化化学学教教室室 東京薬科大学 薬学部 薬品化学教室しかしながら、薬剤耐性菌の出現は避け難い問題であり、近年ではグラム陰性菌感染症の「最後の砦」となるコリスチンに対する耐性菌の出現が報告され、新たな抗菌薬の継続的な開発が必要となっている。環状リポペプチド天然物であるマコラシンは、コリスチン耐性グラム陰性菌に対して高い抗菌活性を示す。そのため、マコラシンを基盤とした構造最適化はより強力な抗菌薬の創製が期待できるが、一般的に環状ペプチドの化学合成では大環状化反応がしばしば律速段階となる。一方、マコラシンの生合成ではマコラシン環化酵素(MacB-TE)が環化反応を触媒する。そこで本研究では、マコラシン誘導体の効率的かつ迅速な創出をめざし、MacB-TE の機能解析および化学酵素ハイブリッド合成法の開発に取り組んだ。 【【結結果果おおよよびび考考察察】】 11..組組換換ええ MMaaccBB--TTEE をを用用いいたたママココララシシンン直直鎖鎖ペペププチチドド((MMLLPP--SSNNAACC))のの環環化化反反応応 まず、MacB-TE 遺伝子を pCold-GST ベクターにサブクローニングし、GST タグ融合タンパク質として発現・精製した。基質となるマコラシン直鎖ペプチド(MLP-SNAC)は、Fmoc-固相合成法にて合成した。MacB-TE と MLP-SNAC を反応させた結果、環化反応が高効率かつ定量的に進行した。多くの TE は環化反応と並行して加水分解反応を起こすことから、MacB-TEは反応効率の高い生体触媒であることがわかった。 22..MMaaccBB--TTEE のの機機能能解解析析 MacB-TE の基質特異性を探索するため、MLP-SNAC のアミノ酸をそれぞれアラニンに置換した基質を合成し、 酵素活性を評価した。その結果、MacB-TE は側鎖構造に対して比較的寛容な基質特異性を示すことが明らかになった。次に、環化点となるアミノ酸を置換した基質を合成し、環サイズに関する特異性を評価した。加水分解も観察されたが、全ての基質において環化反応が進行した。これらの結果から、MacB-TE は寛容な基質特異性を有しており、様々な マコラシン誘導体の合成に適していることが示唆された。 33..ママココララシシンン誘誘導導体体のの化化学学酵酵素素ハハイイブブリリッッドド合合成成 MLP-SNAC 誘導体のパラレル合成を実現するため、固相合成に Dawson リンカーを利用した方法を試みた。樹脂上で構築されたMLP-Dawson リンカーに対し、バッファー中でSNAC によるチオール分解を試みたところ、MLP-SNACを効率的に合成できることを明らかにした。本手法を用いて、側鎖構造の異なる種々の MLP-SNAC 誘導体を合成し、MacB-TE と反応させたところ、多数のマコラシン誘導体を一挙に合成することに成功した。今後は、本手法で合成 したマコラシン誘導体のグラム陰性菌に対する抗菌活性を測定し、多剤耐性菌に有効な抗菌薬の開発に貢献していく。 【【謝謝辞辞】】本研究は、東京薬科大学薬学部薬品化学教室の林良雄教授のご指導のもと、谷口敦彦准教授、田口晃弘講師、田中美有氏のご協力を賜り、遂行いたしました。ここに深く感謝申し上げます。 【【発発表表】】 1) 2025 年 3 月 日本薬学会第 145 年会、口頭発表 88今今野野 翔翔 今野 翔【【研研究究のの背背景景・・目目的的】】細菌感染症は人類にとって深刻な脅威の一つであり、これまでに多くの抗菌薬が開発されてきた。
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